平成25年度事業実績報告


事業実績報告

1. 在宅療養支援関係機関のネットワークづくり

在宅療養を総合的に支援する医療・看護・介護・福祉関係者の連携を図る機会や場の設定を行い「顔の見える関係づくり」を進めていく必要があるため、各会議等開催

活動内容

  1. 運営会議開催 2回
    平成25年5月13日、平成26年3月25日
  2. 実務者会議開催 5回
    平成25年5月14日、7月9日、8月27日、10月22日、平成26年1月28日
  3. 行政担当者との打合わせ 1回
    平成25年4月8日
  4. 介護・福祉施設等への会議参画 13回
    住民の困り、施設等の困りなど現状を把握(小規模多機能施設の会議、訪問看護ステーション会議等)
  5. 多職種合同研修会開催 3回
    平成25年7月30日、9月25日、10月10日

在宅医療支援センター運営協議会
在宅医療支援センター運営協議会

 

在宅支援実務者会議
在宅支援実務者会議

在宅医療支援センター運営協議会

 

多職種合同研修会(講師:整形外科医師、内科医師、薬剤師)
多職種合同研修会
(講師:整形外科医師、内科医師、薬剤師)

研修会の実施内容

  • 7月30日(火)午後8時〜9時20分 参加者37名
    講師:整形外科医・内科医
  • 「施設での医療関係の困りごと」「医療依存度の高い高齢者への対応」
    9月25日(水)午後8時〜9時 参加者20名
  • 講師:名張市立病院医師、名賀医師会
    「在宅医療に係る支援体制」(在宅医療救急システムの登録制について)
  • 10月10日(木)午後7時〜9時 参加者79名
    講師:名賀医師会会長、薬剤師
    「在宅医療救急システム」について
    「在宅医療における薬物治療」

2. 在宅療養支援関係機関のサポート体制整備

在宅療養支援診療所や在宅訪問診療を積極的に行う医療機関が少ないなか、少しでも住民や実施医療機関の支援体制として「24時間365日の緊急時の受入れ体制整備」を、名張市立病院と協議し進めてきた結果、「在宅医療救急システム」が整備されました。

活動内容

平成25年10月より「在宅医療救急システム」が立ち上がり、在宅医療に係る支援体制が始まりました。

在宅医療に係る支援体制

(1) 在宅主治医は『在宅医療救急システム登録票』を記載し、在宅医療支援センターを通じ名張市立病院へ届ける。
(2) 名張市立病院は『在宅医療救急システム登録票』が届けられたら、速やかに『在宅医療救急システム登録済証』を、在宅医療支援センターを通じて在宅主治医に届ける。

平成25年10月〜平成26年3月末現在の登録者数 38件

  • 登録届出数 49件
  • 廃止届出数 11件
    (死亡7件・入院1件・施設入所1件・転居1件・訪問診療終了1件)

3. 地域住民への普及啓発

最期まで住み慣れた地域において安心して暮らしていけるよう支援していく在宅医療を、幅広く多くの市民の方々に知ってもらえるよう啓発活動を行いました。

活動内容

  1. 講演会開催 平成25年11月13日(水)
    講師:鳥越 俊太郎
    参加人数 730名
    市民公開講座   平成26年2月22日(土)
    講師:医師会担当理事 大渕 信幸
    総合在宅医療クリニック代表 市橋 亮一
    参加人数 100名
  2. 高齢者サロン・地域づくり組織・民生委員・地域ボランティア等での説明会
    高齢者サロン……10回、地域づくり組織……3回、民生委員……2回、地域ボランティア……1回
  3. 市広報への掲載(10月)・ケーブルテレビでの放送……各1回
  4. 在宅医療支援センター冊子作成……講演会・公開講座・各説明会で利用及び配布
  5. 医療・介護ブック(改訂版)作成……医師会、歯科医師会、薬剤師会、市内福祉介護施設、各市民センター・まちの保健室、民生委員に配布

在宅医療支援センター冊子/医療・介護ブック

4. 在宅医療に関する状況調査

市内の在宅医療に関する実態調査を行い、今後の在宅医療支援の現状把握を行い今後の活動に役立てていく。

活動内容

「在宅医療に関するアンケート」調査実施

  • 対象:名賀医師会会員(52か所医療機関)(名張市立病院・伊賀市霧生診療所・梅川クリニック対象外)
    伊賀歯科医師会会員(旧名張支部34か所)
    訪問看護ステーション(5か所)
  • 実施期間:平成25年7月22日〜8月5日
  • 回答数・率
    名賀医師会 41医療機関 78.8%
    伊賀歯科医師会 25医療機関 73.5%
    訪問看護ステーション 5か所 100%
  • 在宅診療実施数・率
    名賀医師会 20医療機関 38.5%
    (全ての科を含む)
    伊賀歯科医師会 15医療機関 44.1%
  • 在宅看取り(2012年4月〜2013年3月)
    実施医療機関 11医療機関 看取り数73件
  • 在宅診療患者の疾病 市内194名の方々に在宅診療をされていました。

グラフ がん 15人
脳血管疾患 38人
上記以外の内臓疾患 63人
認知症・精神疾患 29人
小児疾患 0人
その他 49人
計 194人

アンケートを実施したことで、各医療機関(医師等)に在宅診療についての意識づけが少しでもできたのではないかと思います。

名賀医師会在宅医療推進事業開催報告

市民公開講座「教えて! 在宅医療」

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開催日時: 平成26年2月22日(土)
午後1時30分〜3時30分
開催場所: 名張市武道交流館いきいき
多目的ホール
参加人数: 100名

名賀地域における在宅医療の取組み

名賀医師会担当理事 大渕 信幸

  • 平成23年に在宅医療支援センターを開設し、名賀医師会が市より委託を受け在宅医療を進めている。
  • 今年度は10月より市立病院の協力を得て「在宅医療救急システム登録」が開始された。
  • 在宅医療支援センターでは、病院を退院する時点で在宅医師がいないときは、市内の医療機関で在宅診療をしていただける医師等の情報をお知らせする。
    また、在宅での困りごとなど相談、情報の提供を行っており、年間の相談数が200件を超えている。
  • 今年度、市内医療機関(一般開業医・歯科医)を対象として、在宅医療のアンケートを実施。
    一般開業医52機関(整形外科・眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科含む)の内、20機関が在宅診療を実施との報告があった。
    少しづつではあるが、診療している患者さんがこれなくなったときは訪問をしてくれる医師が増えてきているのではないか。
  • これから益々高齢化がすすみ、医師自体も高齢となる。2世・3世の活躍に期待する。

教えて! 在宅医療

総合在宅医療クリニック代表 市橋 亮一
岐阜県羽島郡岐南町
  • このクリニックは、在宅医療中心で医師5名、看護師6名、在宅管理栄養士1名、音楽療法士1名、事務員で構成している。
    岐阜市、一宮市や各務原市と隣接した地域で、平成21年に開設し活動している。
  • 年間の看取りは70件から80件である。昔は、家で亡くなるのは当たり前
  • 一人の脊損患者の闘病をおって、家での在宅の様子を紹介
    他科の医師、訪問看護師、在宅管理栄養士、音楽療法士等との協力により、患者・家族が安心して気持ちよく生活できるようサポートしていくことについて話された。

矢倉会長
矢倉会長挨拶

 

亀井市長
亀井市長挨拶

スライド

 

市橋先生、有難うございました
市橋先生、有難うございました

参加者から、現在介護で困っている問題を投げかけていただき、一緒に考えました。当日は3名の方々からいただきました。

ご参加の皆様有難うございました。

介護されている方から、切実な悩みなどの質問があり、盛り上がりました。
会場には男性も多く参加していただき、ご夫婦で来所くださった方々も何組かおられました。

今後はみんなの問題です。様々な機関と協力して安心して住みよい名張になるよう頑張りましょう!!

写真

在宅医療をすすめる講演会開催

開催日時 平成25年11月13日 午後1時30分〜3時

在宅医療をすすめる講演会の模様

 市民の皆様に、在宅医療への関心と理解を深めてもらおうと講演会をアドバンスコープADSホールにて開催いたしました。
 講師は、大腸がん、肺がん、肝臓がんの手術を受け、現在は週3回のジムと週1回のダンス教室と忙しい仕事の合間を上手に使い健康に注意し毎日を送っているニュースキャスターの鳥越俊太郎氏(73歳)を迎え、約700人が参加し熱心に聞き入っていました。

 鳥越俊太郎氏が来る!!どんなんかなぁ(古いね。笑)期待と不安でドキドキしながら当日。黒のサングラス、アルマーニのコート、肩からは黒の小さめのショルダーバッグのいでたちで、馴染みの白髪をなびかせながら早足でやってきました。
 ニュースキャスター(ジャーナリスト)だけど、芸能人だね。
 対応するのも少しドキドキ??

鳥「始まるのは何分からかね」
在「1時30分からですが、医師会会長と副市長の挨拶が済んで1時40分くらいからです」「名張までは遠かったですか?」
鳥「遠いね〜。名古屋周りは初めてだね、以前何回か名張に来たときは大阪からだったよ。勤めが関西だったからね。」
在「すみません、色紙にサインいただいてもいいですか」
鳥「いいよ」
 なんて話をしながら、講演時間まで

在宅医療をすすめる講演会の模様

 講演内容は、自分のがんがどの様にして見つかったか、その時の検査内容ややり方、またその時の自分の思い等ユーモラスに話をすすめてくれました。

 話のなかで在宅の話はいつでるのと思いつつ時間が経過、ああやっと話がでたよ!(一安心、苦笑)「今は病院で診察を受けるのが当たり前になっているが、昔は家まで来て診察をしてくれた。」「自分も最期は、自分の家で家族に見守られながら息を引き取りたいと思っている。そのためのも在宅医療は大切」と話をすすめた。

在宅医療をすすめる講演会の模様

 良かった。700人の市民に在宅医療を知ってもらえて。
 市民の皆様に在宅医療を知っていただくため啓発事業を行っていますが、団塊世代が高齢となり3人に1人の高齢者となる時代がもうすぐそこに迫っています。
 現在では、多くの人が病院で最期を迎えていますが、やはり多くの人たちは「最期まで自宅で自分らしく療養したい」「家族に見守られながら」と望んでいます。

 市民の皆様に喜ばれる支援ができれば嬉しいですね。